6201 定義
6202 採点
6203 採点手順
6204 ジャッジ基準
6205 モーグルにおける特別な手順
6201 定義
モーグル競技は、多数のコブがついた険しいコースにおける自由滑走からなり、ベンディングターンの技術やスピード、空中での演技に重点が置かれる。
準決勝、決勝のルールに関しては3060.2.1を参照。
6202.1 ターン 採点の50%を構成。
6202.2 エア 採点の25%を構成。
6202.3 スピード 採点の25%を構成。
6203.1 7名ジャッジ制
ジャッジは以下の分割採点システムで競技者の演技を評価する。
6203.1.1 ターンジャッジ
5名のジャッジが競技者の演技を6204.1に定められた基準に基づいてそれぞれが独自に評価する。
最高と最低の点を除いた残り3つの点を合計する。
6203.1.2 エアジャッジ
2名のジャッジが競技者のエアの演技を6204.2に定められた基準に基づいてそれぞれが独自に評価する。
これらの点の平均の小数点第2位未満を切り捨ててエアの得点とする。
各ジャッジのエア点 = 3.75(最高) x 2回 = 7.5 (最高)
6203.1.3 総得点
3つのターン点に2つのエア点の平均を足して総ジャッジ点を算出する。
さらに6204.3にしたがって算出されたスピード点を総ジャッジ点に加算して、その競技者の総得点とする。
6203.2 5名ジャッジ制
ジャッジは以下の分割採点システムで競技者の演技を評価する。
6203.2.1 ターンジャッジ
3名のジャッジが競技者の演技を6204.1に定められた基準に基づいてそれぞれが独自に評価する。
これら3つの点を合計する。
6203.2.2 エアジャッジ
2名のジャッジが競技者のエアの演技を6204.2に定められた基準に基づいてそれぞれが独自に評価する。
これらの点の平均の小数点第2位未満を切り捨ててエアの得点とする。
各ジャッジのエア点 = 3.75(最高) x 2回 = 7.5 (最高)
6203.2.3 総得点
3つのターン点に2つのエア点の平均をたして総ジャッジ点を算出する。
さらに6204.3にしたがって算出されたスピード点を総ジャッジ点に加算して、その競技者の総得点とする。
6204.1.1 留意すべき9つのポイント
6204.1.1.1 フォールライン
フォールラインとはスタートした地点からフィニッシュラインまでを最短距離で結ぶ線である。
フォールラインに関して最高得点を得るためには、スタートゲートを出てからは選択したフォールラインに留まるべきである。
コースは常に自然なフォールラインがコントロールゲートの中央にくるように作られるべきである。
6204.1.1.2 コブの利用
コブはカービングターンの開始の補助として用いる。
一つのコブに対して最低1回のターンをすること。
6204.1.1.3 効率的な動作
ターン動作を完成させるための最高の結果を得るための最小の努力。
6204.1.1.4 吸収
スキーは、可能な限り雪面に接触させること。
より速い滑りには、より大きな吸収が伴うこと。
上体の動きは最小限に保つこと。
脚はコブを予測して衝撃を吸収するように用いること。
6204.1.1.5 カービング動作
全てのターンはカービングによって開始されること。
ターンのはじめと終わりで、スピードコントロールのためにエッジを効果的に使うこと。
6204.1.1.6 体の姿勢
頭部は斜面下部に向かい、静止していること。
肩はフォールラインに対して直角であること。
腕は体の前で、自然な位置にあること。
腿と足首の角度のコンビネーションで脚を揃えること。
6204.1.1.7 ポール
ポールはタイミングとバランスを取るための補助として使われる。
合理的な動きであり、腕は体の前にあること。
ダブルストックはエアの踏み切り以外では避けるべきである。
6204.1.1.8 コントロール
コントロールは上記のような技術によって維持される。
6204.1.1.9 攻撃性
攻撃性とは自信の限界に挑むことであるが、それを超えてはいけない。
| 最高 | 4.6-5.0 |
| とても良い | 4.1-4.5 |
| 良い | 3.6-4.0 |
| 平均以上 | 3.1-3.5 |
| 平均 | 2.6-3.0 |
| 平均以下 | 2.1-2.5 |
| 悪い | 1.1-2.0 |
| とても悪い | 0.1-1.0 |
| 未完走 | 0.0-RNS/DNS |
6204.2 エア (採点の25%) 最低=0.0/最高=7.5
6204.2.1 エアの採点は2つの部分に別れる。 すなわちエアと難易度である。 エアは2.5点満点で評価され、これに演じられた技の難度点をかける。 6204.2.1.2の式を参照。
6204.2.1.1 フォーム
モーグルのエアにおけるフォームおよびポジションの採点の優先順序は次のとおり。
| 1位 | フォームおよび着地の質 |
| 2位 | エアの高さおよび距離 |
| 3位 | コース内での姿勢 |
1回のエア当たりの最高点 2.5
注意:エアには最低でも0.1点のフォーム点を与えること。 これに難度点をかける。
採点ガイドライン
| 最高 | 2.1-2.5 |
| 良い | 1.6-2.0 |
| 平均 | 1.1-1.5 |
| 悪い | 0.6-1.0 |
| 非常に悪い | 0.0-0.5 |
6204.2.1.2 難易度
技の難易度は下記の難度表にしたがって評価される。
| シングル | フォーム点 x 2.62/2.5 |
| ダブル | フォーム点 x 3.18/2.5 |
| トリプル | フォーム点 x 3.75/2.5 |
| ヘリコプター (360o) | フォーム点 x 3.57/2.5 |
| 他の技の姿勢での 360o | フォーム点 x 3.75/2.5 |
| 720o | 他の技の姿勢での360o と同じ |
| 他の技の姿勢での 720o | 他の技の姿勢での360oと同じ |
| クォード | トリプルと同じ |
エアジャッジは演じられたエアに付いて一致してなければならない。 一致していない場合にはヘッドジャッジが判定する。 他の技の姿勢での360oについては回転の間にその姿勢がとられなければならない。 回転が止まってからの姿勢については評価されない。
6204.2.2 全ての競技者は2回の異なったエアを演じなければならない。 2回の異なったエアとは下記に示されるものである。
- 技の数が異なる
- 異なるグループからの2回のジャンプ
- ダブルの場合にはグループの組み合わせが2回とも同じではいけない。
| 可能 | 可能 | 不可 | 不可 | |
| 1回目のエア | TS | TTS | SS | STS |
| 2回目のエア | DT | DTS | SK | KTS |
6204.2.3 競技者がモーグルで演技するエア技は下記の8グループから別の2つ以上を選ぶこと。
1.スプレッドイーグル、コザック、ズートニック
2.ダフィー
3.バックスクラッチャー、ミュールキック
4.ツイスター
5.ヘリコプター(360o)
6.他の姿勢でのヘリコプター
7.720o
8.他の姿勢での720o
6204.2.4 エアの後でも完全なコントロールが維持されていなければならない。 この結果はコントロールされたターンに繁栄される。 競技者がフィニッシュラインの光電管を飛び越えた場合は、タイムポイントは0となる。 競技者のブーツがフィニッシュライン上またはその手前で着地した場合にはそのエアはカウントされる。
6204.3.1 ペースセッター
それぞれの競技会において、女子(4人)と男子(4人)のペースセッターが選ばれる。
男子ペースセッターは6205.3にしたがって選出されること。
ペースセッターは、競技会当日に審判の前でモーグルの基準にあった滑走を行い、審判は男女各4人のペースセッターの演技をFISフリースタイルジャッジマニュアルの基準6203、6204.1、6204.2にしたがって採点する(タイム点も含まれる)。
その結果最高点を得たペースセッターのタイムが、競技会のペースセットタイムとして用いられる。
6204.3.2 タイム点の計算(5名または7名ジャッジ制に共通)
ペースセットタイムと同タイムの得点は5.625点となる。
これは満点の75%である(3人のジャッジの持ち点はそれぞれ2.5点で、合計で7.5点となる)。
それぞれの競技者のタイムから下記の式にしたがってタイム点が算出される。
ペースセットタイムとの2.5%のタイム差ごとに0.2点を増減する。 ペースセットタイムよりも速い場合には5.625点を超える得点が与えられるが、7.5 点を超えることはない。 ペースセットタイムよりも遅い場合の得点は5.625点を下回るが、0点以下になることはない。 この計算の結果は小数点第2位未満を切り捨てて使用する。
例:
ペースセットタイム = 24.53秒
24.53秒 = 5.625点 (満点の75 %)
タイムの2.5% = 0.613 (24.53 x 0.025 - 0.61325秒)
1.競技者のタイムとペースセットタイムの差。
2.ペースセットタイムの2.5%の計算。
3.2.5%の差を0.2点として、5.625点から増減する。
計算式:
タイム点はグランジュの式として知られる次の式から簡単に計算できる。
| タイム点 = 13.625 - | 8 x 競技者のタイム ペースセッターのタイム |
6204.4 転倒
6204.4.1 ターン点の減点
| 1.1-1.5 | 滑走の中止を伴う完全な転倒または停止 |
| 0.6-1.0 | 滑走の中止を伴わない強いタッチダウンまたは前転や瞬間的な停止 |
| 0.1-0.5 | 滑走の中止を伴わない軽いタッチダウンまたはつまずき |
6204.4.2 エア後の転倒
- エアは安全でコントロールされた着地までを審査する。
- 着地の失敗はエア点に影響する。
- 転倒やタッチダウンはターン点にも影響する。
6204.4.3 9本のコントロールゲートがあるコースでは、それぞれのセクションで競技者がコントロールを失うごとに0.5点の減点を与える(それぞれのコントロールゲートがコースの 1/10 を示す)。
6204.5 シングルモーグルでのタイブレーク
6204.5.1 5名ジャッジ制
タイブレークは総得点とそれぞれの採点基準を比較して行われる。
下記の計算式のそれぞれの行において、計算結果は全て小数点第2位未満を切り捨てて用いる。
それぞれのターンジャッジの採点は以下のように計算される。
ターン点にエア点の平均(相加平均)の1/3を加え、さらにタイム点の1/3を加える。
得られた結果は小数点第2位未満を切り捨てて用いる。
| スコア 1 | スコア 2 | スコア 3 | ||||||
| J1+(J4+J5) 6 | + | タイム点 3 |
J2+(J4+J5) 6 | + | タイム点 3 |
J3+(J4+J5) 6 | + | タイム点 3 |
多数の同順位が生じた場合には、全得点を下記のように2人づつ比較して得られたタイブレークポイントを合計して順位を決定する。
全得点の多い競技者には1点、同点の場合には 0.5点、少ない競技者には0点のタイブレークポイントを与える。
この比較の結果、得られたタイブレークポイントを合計する。 競技者の順位はタイブレークポイントの多い順に決定される。
この手順の結果でも順位が付かない場合は同着とする。
例:
| 競技者1 | 7.03 6.83 7.33 | 1.5 |
| 競技者2 | 7.23 6.83 7.03 | 1.5 |
| 競技者1 | 7.03 6.83 7.33 | 2 |
| 競技者3 | 6.76 7.16 7.16 | 1 |
| 競技者2 | 7.23 6.83 7.03 | 1 |
| 競技者3 | 6.76 7.16 7.16 | 2 |
| 1位 競技者1 | 合計: 3.5 |
| 2位 競技者3 | 合計: 3 |
| 3位 競技者2 | 合計: 2.5 |
6204.5.2 7人ジャッジ制
タイブレークは総得点とそれぞれの採点基準を比較して行われる。
下記の計算式のそれぞれの行において、計算結果は全て小数点第2位未満を切り捨てて用いる。
それぞれのターンジャッジの採点は以下のように計算される。
ターン点にエア点の平均(相加平均)の1/3を加え、さらにタイム点の1/3を加える。
得られた結果は小数点第2位未満を切り捨てて用いる。
| スコア 1 | スコア 2 | スコア 3 | スコア 4 | スコア 5 | ||||||||||
| J1+(J6+J7) 6 | + | タイム点 3 |
J2+(J6+J7) 6 | + | タイム点 3 |
J3+(J6+J7) 6 | + | タイム点 3 |
J4+(J6+J7) 6 | + | タイム点 3 |
J5+(J6+J7) 6 | + | タイム点 3 |
多数の同順位が生じた場合には、全得点を下記のように2人づつ比較して得られたタイブレークポイントを合計して順位を決定する。
全得点の多い競技者には1点、同点の場合には0.5点、少ない競技者には0点のタイブレークポイントを与える。
この比較の結果、得られたタイブレークポイントを合計する。 競技者の順位はタイブレークポイントの多い順に決定される。
この手順の結果でも順位が付かない場合は同着とする。
例:
| 競技者1 | 7.03 6.83 7.33 6.83 7.23 | 2.5 |
| 競技者2 | 7.23 6.83 7.03 7.33 6.83 | 2.5 |
| 競技者1 | 7.03 6.83 7.33 6.83 7.23 | 4 |
| 競技者3 | 6.76 7.16 7.16 6.56 7.16 | 1 |
| 競技者2 | 7.23 6.83 7.03 7.33 6.83 | 2 |
| 競技者3 | 6.76 7.16 7.16 6.56 7.16 | 3 |
| 1位 競技者1 | 合計: 6.5 |
| 2位 競技者2 | 合計: 4.5 |
| 3位 競技者3 | 合計: 4 |
6205.1 スキーの外れおよび停止
ゴールライン手前で競技者のスキーが外れたときは、片方のスキーだけでゴールしても良いが、競技者はその演技に対して採点される。
競技者が滑りつづけることが出来ないか、10秒の制限時間内にスキーを付け直すことが出来ないときは、そこまでの点(タイム点は0点)で評価される。
競技者が両方のスキーを外したときは、そこまでの点(タイム点は0点)で評価される。
競技者がモーグルコース内で10秒以上停止したときは、そこまでの点(タイム点は無し)で採点される。
そのときは、競技者は速やかにコースから出ること。
6205.2 エアの回数
モーグル競技会に先立って、陪審員はヘッドジャッジの意見を聞いた上でそのコースにおける推奨されるエアの回数を決定すること。
この回数は競技会の直前のキャプテンズミーティングまでに公表されること。
国際競技会の全てのコースではエアの回数は2回とする。
推奨されるエアの回数は競技者を拘束するものではなく、評価されるエアの回数を示すものである。 例えば陪審員によって2回のエアが推賞されている場合に、エアを1回だけ行った競技者は最高でも満点の半分のエア点しか得ることができない。 また、推賞された回数よりも多い分のエアは点数の低い順に無視される。 同じエアがくり返された場合には最も良い1回を採点する。 例えば2回のエアが推賞されていて競技者が3回のエアを行った場合には、審判は最も得点が低かったエアを無視する。
しかし、ターン点に悪影響がでるので、このような推奨よりも多い回数のエアは行わないように競技者は注意すべきである。
6205.3.1 ワールドカップ
ペースセッターは、直前の大会の順位に基づき上位から出場可能な男子4名、女子4名が選出される。
シーズン最初の大会においては、ペースセッターは最終年度の順位によって選出される。
6205.3.2 その他の競技会
ペースセッターはキャプテンズミーティングでの推薦に基づき、陪審員が選出する。